各地の支援団体

支援団体トピックス

新型コロナウイルス感染症に伴う活動自粛を超えて、いま。

(一社)らしくサポート(宮崎県都城市)

2020年10月1日 掲載

令和2年(2020年)、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、社会活動の様々な面で自粛が余儀なくされましたが、子供の貧困に取り組む支援団体の活動にも大きな影響がありました。
宮崎県都城市を拠点に活動する(一社)らしくサポートの取組を紹介します(2020年6月取材)

認定NPO法人エデュケーションエーキューブ(福岡市)は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため学校が休業し子供たちにも外出自粛が求められている間も、ビデオ会議システムなどを活用して、オンラインで学びの機会を提供し続けました。

「コロナ禍で世の中は自粛中でしたが、私たちはてんてこまいでした。一時は疲労困憊するほどでしたが、いまようやくペースを取り戻してきたところです」と、都城市を拠点に活動する(一社)らしくサポートの甲斐圭子代表理事は振り返ります。
らしくサポートは、2019年度は子供の未来応援基金の支援を受け、小中学生を対象とした学習支援「らしくスクール」と、生活支援の「らしくサポート」「らしく食堂」の2分野で支援活動を展開してきました。

2020年春、らしくスクールでは、新型コロナウイルス感染症対策のため活動を一時休止し、5月11日から再開しました。再開後は、利用者を曜日ごとに分散させて1回あたりの利用者を以前の約15人から再開後は10人程度に制限する、長机の使用人数を減らして距離を保つ、適宜窓を開けて換気する、人の手が触れる箇所を頻繁に消毒する、などの感染予防対策をとっています。
再開後のらしくスクールで例年と異なったことは、小学校の新一年生がこの時期から通ってきたこと。例年なら学校の補習に重点を置くのですが、この春は肝心の学校が休業のため、らしくスクールが新一年生の導入教育も担うこととなりました。そこで新一年生には、いつも以上に寄り添い、初歩的なところからの対応を心がけました。
ボランティア講師の増員も急務でした。活動自粛の余波にも追われ再開直後は多忙を極めていましたが、6月に入ってようやく落ち着いてきたそうです。

「もっと深刻な影響を受けている方たちもいます」と甲斐代表理事は話します。
ひとり親家庭の親は非正規労働者が多く、新型コロナ感染症対策に伴う出勤制限のため、収入が激減したり皆無になったり、さらには仕事を失った例も。らしくサポートに訪れ、「この時期に炊飯器も壊れご飯を炊くのも困っています」と語り始め、窮状や将来への不安を話すうちに涙が溢れ出る方もいたそうです。
「コロナの影響で深刻な相談が増えるなか、こちらの支援体制をもっと充実させなければ、と痛感しています。少しずつでも前に進んでいきたいですね」と甲斐代表理事は語る。
らしくサポートではいま、7月をメドに子供宅食事業を都城市内の2か所(高城、山之口)に広げる準備を進めています。コロナを機に団体の活動も大きく成長していくことを期待しています。

関連情報
らしくサポート

自習用の個人ブースは「三密」防止の効果も期待できそう。

「らしくスクール」では、曇り空の下でも、ドアを開けると生徒たちの明るい声が響いてきた。

新型コロナウイルス感染症が広がる前の「らしくスクール」。いつかこの距離感を取り戻してほしいものです。

Illustrations Dick Bruna
© copyright Mercis bv,1953-  
www.miffy.com